メタボリックシンドロームの診断方法

メタボリックシンドロームの診断方法

内肥満を診断する最も確実な方法は、医療機関でCTを用いて、腹部のへその高さの横断像を撮影することです。この機械で撮影すると、脂肪組織とその他の組織を通過するX線の透過度に違いがあるために、脂肪組織の面積を算出することができます。つまり内臓脂肪量を定量的に評価することが可能なのです。基準としては100平方センチメートル以上を内臓肥満と定義しています。

女性の場合は、更年期以降に下腹部の皮下脂肪が著明に増加しますが、意外と内臓脂肪が増加しないのでウエストのサイズの許容範囲が90センチ未満と甘く設定されています。しかし、女性の基準値が男性よりも大きく設定されているのは世界的に見ても日本だけです。

将来的には、もっと正確な知見に基づいて改定される可能性があります。それ以外の血圧と中性脂肪、HDLコレステロール値は内科学会と国際糖尿病学会の基準と同じですが、空腹時血糖値の基準は、日本で110mg/dlで、国際糖尿病学会では100mg/dlになっています。

内臓脂肪が増加すると、脂肪を蓄えている脂肪細胞が活発になり、さまざまなホルモンに似た生理活性物質を放出します。それらの物質が塩分を蓄積したり自律神経活動を刺激して血圧を高めたり、ブドウ糖を細胞に取り込ませるインスリンの働きを悪くして糖尿病を引き起こしたり、体内で悪玉の脂肪類を増加させて善玉の脂肪を減少させるなどして、動脈硬化症への進展を加速させます。

結局のところメタボリックシンドロームは、肥満が根本原因なので、基本となる治療法は生活習慣の改善です。そうした努力をしてみても十分な成果が得られなければ、個々の病態に横断的に作用する薬による治療が必要になります。

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