メタボリックシンドロームの症状や、メタボリックシンドロームの診断方法などを解説
現在ではメタボリックシンドロームの診断に際して、肥満の判定を簡便に行うために、へその高さで腹囲を測定することが推奨されています。
この方法は数千人?数万人での平均値を出したりするような時には非常によい指標です。しかし、同じ復囲の人すべてが必ずしも同じ量の内臓脂肪をもっているとは考えにくく、個人の腹囲と内臓脂肪との関係を見るかぎりでは、目安にすぎません。
やはり望ましい検査方法は、腹囲測定よりも体脂肪率、なかでも内臓脂肪量を正確に測定することです。体脂肪率や内臓脂肪の測定には、水中体重法、CTやMRI、市販の体脂肪計などがありますが、それぞれ利点と欠点があります。
水中体重法は体脂肪率の正確な測定方法で、体の組成によって比重が違うことを利用しています。一般的には男性より女性のほうが水の中で浮きやすいのは、女性のほうが体の中で脂肪の占める割合が多いからで、この原理によって体の密度を知り、体脂肪率を測定します。体脂肪率を推定するためには、水槽内で体重を測定し、浮力から体死亡率を計測します。しかし、内臓脂肪と皮下脂肪を分割して測定することはできなく、健康診断などで実施するのは困難です。
CTは、レントゲン線の透過度が脂肪とほかの組織で異なることを利用して、へその位置での横断面にある内臓脂肪の占める面積を算出するものです。MRIも同様に、脂肪組織だけを画像として描き出してその面積を計測します。CTやMRIは物理的に内臓脂肪量を計測する最も正しい方法ですが、これらの装置は大がかりで、どこでも受けられるというわけにはいきません。
市販されている家庭用の体脂肪計は、電気抵抗の変化を利用しています。人間の体は、水分と筋肉組織では電気の通りやすさに違いがあります。このことを利用して大雑多に体脂肪率を求めるのが体脂肪計です。しかし体脂肪計で毎日計測していると、体格の違いが影響するだけでなく、大きな日内変動があることがあります。この原因は、体内の水分量が朝から夕方に向かって下半身に移動するからです。脂肪に比べて水分は電気を通しやすいので、水分量が多いことを察知すると、機械は水分が多いのを脂肪が少ないと判定してしまいます。また、体脂肪計で計測している体脂肪のほとんどは、皮下脂肪量を計測しているものと考えられ、内臓脂肪のみの数値については詳しく分かりません。